8/27 破れ補修の糸選び

まずは画像をご覧ください

じっくり観察していただかないと

わからないのですが、このジーンズは

ベージュ色に織られた素材にインディゴを

オーバーダイ(後から染め上げる)された代物です。

通常はインディゴで織られた素材にベージュ色やグリーン色等を

オーバーダイしてユーズド感を出しますから、

まったく真逆に作られたデニムです。

履きこんで洗っていくうちに

オーバーダイされたインディゴが色落ちして

ベージュ色がくっきり出てきています。

そんなわけでコレが修理後です。

向かって左側の小さな傷は以前インディゴ色が強かった時に修理した部分で

よく見ないとわわからないのですがグレー系の糸でリペアしています。

ところが今回右側はまったくインディゴ色がなくなっていますので

ベージュベースの糸で修理しています。

修理の糸選びの際は将来の色落ちもある程度予測して

決定するのですがインディゴ色が強い時期にベージュ色の糸は

なかなか使えませんので修理屋泣かせのデニムです。

でもなかなかいい雰囲気に色落ちしていてカッコいいです。

まだまだ人でいえば40代程度の感じですから

これからどんどん渋みが増しそうです。