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上の画像はジーンズの釦(通称ネオバーボタン)の裏側です
今回持ち込まれたジーンズはまだ全く新しいにも関わらずボタンホールが激しく劣化していました。
劣化した原因は画像の赤丸で囲んだ「刻印のかぶせ止め」です
詳しく説明すると、ネオバー釦は、例えばLeeやLEVI,Sの様にネオバーボタンにロゴ刻印が入っています
世界的なブランドは生産量が多いため自社専用の刻印入りボタンを作成しますが
ロットが少ない場合などは、表面に自社ロゴなどを施したものをかぶせて上記の様に止めています
赤まるで囲んだ留め具が脱着の度にホールに擦れて、異常に早くホールが劣化してしまう事があります。
今回はホールもリペアしましたが(下修理後画像)
ネオバーボタンがそのままでは、すぐまた劣化してしまいますのでネオバーボタンも交換しました。
ホールの劣化が激しいときは、ネオバーボタンの裏を触ってチェックしてみましょう
ネオバーボタンの交換とホールの修理で2200円程です
今回持ち込まれたジーンズは以前、別の修理屋さんで何か所かリペアされていたジーンズです
おそらく想像するに
最初に膝がすり切れて修理した後、膝の上部が髭ラインで劣化して擦り切れ
その後、少し離れた上部の髭ラインがまた劣化して擦り切れ修理した、、、
感じではないかと推測されます。
もう彼是20数年デニムの修理をした経験上、「膝が擦り切れて劣化した」という場合
膝上~腿愁j辺までは概ね劣化の予備軍になっています
劣化するたびに当て布を張り足すよりも、膝が切れた時点で広くリペアしてあげる方が、結果的に加工料金も安く済み、修理後の劣化の進行も自然な風合いになります
今回当店に持ち込まれた機会に全体を広くリペアさせていただきました
特に以前リペアされていた周辺は着用時でも洗濯等でも、
もまれて劣化が進行していた感じでしたので
腿の上部までたっぷり当て布をして糸入れをほどこしました
劣化したらデニムの生地痩せ範囲でたっぷり当て布をしてリペアする事をお勧めします
今回はもともとクラッシュ加工が施され、横糸残しのクラッシュで
消失してしまった横糸の引きなおし(移植)です
画像の様に横糸が切れて消失&左右にへばりついています
ここは残っている横糸だけではあきらかに足りないためシロモを使って
横糸の量を補助します
横糸を整えてミシンで縦方向にたたきつけて完成です
※横糸だけで移植する事も出来ますが、
やはり当て布と糸抑えしませんとすぐまた切れてしまいます
相当な生地痩せを伴った末に膝がL字に裂けていました
多分17オンスくらいはあったデニムだとは思いますが10オンス以下の感じでした
この状態ですと狭めに修理した場合は当て布の境目からすぐ切れてしまいますので
このように縦を50センチ並み横20センチ並みに広く当て布(当て布は横糸の色と同色のオフ白)をしてミシンたたきで50番手の細い糸で押さえます
破れた現場は当て布を2重にして糸も細かく入れておきます
基本デニムの場合縦落ち方向に糸入れしますが
「縦裂け」の部分はやもえず横に糸入れします
※縦裂けに縦糸を何十本いれても強度の意味をなしませんので、、、
仕上がり画像です
右足もだいぶ伸びてきていますので破れる前に補強しておくことも一つの手段です
これで加工料は6000円程です